現状維持がもはや恐怖に感じる。
よりメロン栽培を極めるには…。

野菜ソムリエサミットにて最高金賞受賞、金賞×2受賞の振り返りをしてみました。


おはようございます。パリオリンピックがいつの間にか終わっていたらしいけど、私の脳裏に強烈焼き付いているのはYouTubeでちょろっと見た「全身水色の太っちょ裸おじさん」。

あれはなんなんだ…。何を表現したいんだ…。何を伝えたいんだ…。フランスとは…。と、頭なの中がグルグルしていてメロン全国発送お盆直前発送に集中できないメロンおじさん寺坂祐一です。

■さて、本題。
野菜ソムリエサミットにてトリプル受賞して喜んでいる場合ではないのであります。

もう、来年に向けてのメロン作りは始まっているのだ。お客様によりおいしい幸せをお届けすべく、おいしかった<ありがとう<感動<感謝<感激レベルを目指し続けるべく、今回の受賞を振り返ってみます。

最高金賞の受賞はホント最難関。
野菜ソムリエプロの審査員さんによる10点満点評価で「平均9点以上!」という「どんだけおいしい野菜・果物なのさっ?!」レベルのメロンじゃなきゃ、最高金賞の受賞は得られないと感じていました。

去年からミニトマト「ほれまる」やミニトマトジュース、ホワイトアスパラガス、紫アスパラガス、とチャレンジしてきたのですが…。

銀賞でも相当な評価。
金賞も受賞したのですが…。
最高金賞は”かなり”高い壁でした。

■要因は5つ考えられる。

青肉メロン「クレセント」で最高金賞との評価を頂けたんですが、これまでの評価を頂けた要因が5つ考えられます。私が思う重要な順から

①品種選定
②土作り
③気候風土
④天候条件
⑤自らの栽培技術

この5つが最高レベルで調和したときに、感激レベルのおいしいメロンが採れる、と私は思っています。

①品種選定
これは作物のDNAを越えるおいしさを人間の栽培技術では引き出せない、という現実からです。

どれだけ栽培のプロでも、「量産型品種で味はそこそこ」の品種で超良食味を狙っても、その品種特性の食味・おいしさにしかならない、ということ。

品種選定は大事。ですので昔からメッチャ試作試験やってます。今でもやってます。その中から私が選び抜いた品種がクレセントメロンでした。

②土作り
今さらいうまでもなく大事。ただ、間違った土作りを一生懸命頑張ってもダメです。

私、数年前までそうでした。メロン畑に「有機質をたくさん入れた土作りで」と思って生の米糠や魚カスを大量投入。

土に良かれ。と思っていたのですが、土壌中栽培期間中に分解ガス害が気づかないレベルで発生しているし、このような土作りがおいしい農産物収穫に結びつくのか?いろんな角度から疑問点が残ります。

だからって化学肥料100%で育てても、風味深い野菜メロンに育つかどうか?病害虫も寄ってきますし。

適正な土作りをした結果、栽培期間中には作物の根が土中に気持ちよく伸びていく、そんな土作りが大切だなぁ、っていつも考えています。

③気候風土
我が町中富良野町は富良野盆地のど真ん中(笑)。昼夜の寒暖差がはげしく、作物収穫物の糖度やデンプン集積に最適な環境です。

ただ…、夏は暑いわ。冬は寒すぎるわ。季節だけではなく一日で考えても寒暖差が激しいので(例えば先日は、朝17度で寒く→日中は30度に!)人間が参っちゃいます~😫

甘さだけではなく、旨みもおいしさもたっぷり詰まったメロンを収穫できる富良野地域という環境気候風土に感謝です。
まさに、適地適作ですね。

④天候条件
上記3つをクリアしていても、収穫期に長雨曇天が続いたらさすがに厳しい。適度な太陽光線ななくしておいしいメロンが育つわけないからです。

高温すぎてもダメ。酷暑なら壊滅。低温すぎてもダメ。長雨曇天や寒暖差のない気温続きとか。

そのメロンの収穫期にどんな天候になるのか?で、収穫品質に大きな影響を受けるのです。結局農業って「光合成最大化の追求」なのかもしれません。

⑤栽培技術
これが最下位の要件であると私は考えています。でも大事。

毎日メロンを観察してメロンと心を通わせ、メロンが最高の状態に育つ環境を整えるのが生産者の仕事。育てよう、ではなく環境を整えるお手伝い、が仕事です。

土作り技術、施肥技術、換気技術、温度管理技術、灌水技術、農薬散布技術、雑草管理能力、管理作業マネジメント力、そして観察力と感じる力。

どれ一つかけても、よい農産物を収穫することができないのが農業。厳しいですね…。

私もまだまだ勉強して実践し、失敗から学びながら精進し続けていく所存です。

■以上、5つの要因をまとめてみました。こうやって書いてみたら「結局、自分、運が良かった?!」とか思ってしまいます(笑)

もうそろそろ、2024年のメロン栽培と全国通販が終わろうとしていますが、振り返ってみると反省点多々ありなんです。

まだ上を目指せる。
もっとおいしいメロンを育てられる。
やれることはまだある!

農業を取り巻く現状は厳しい。いや、厳しすぎます。資材高騰、肥料高騰、人件費高騰、農業機械も値上げ続き…。

ですが、高収量と高品質は比例します。学びを止めず自分ができることをしっかりとやって農業を続けていく気合い十分です。

これからも当農園の経営理念に基づき、繰り返し改善しながら続けていきます。

最後に、昨日の受賞報告にたくさんのお祝いコメントをありがとうございました\(^o^)/

【受賞記念3点セット】たくさんのご注文に感謝しています。本当にありがとうございます❣️みなさんも彌榮っ( ^_^)/▢