あーっちっち、アーチィーッ!!

郷ひろみさんが歌う姿を思い出す昭和な農作業。ボカシ肥切り返し作業、しかも臭っさーっ!

こんにちは。寺坂祐一です。

寺坂農園で手作りしている発酵肥料ボカシ肥は、好気性菌のバイムフードを使っています。空気・酸素が好きな菌たちなのだ。

ですので積み込んで数日後に発酵温度50度ぐらいに上がってきたらこの切り返し作業を毎日します。

それにより有機質資材に空気が入り微生物の活動が活発化、発酵が促進されていくのです。

切り返し回数は毎日一日一回で4日間。発酵させすぎると『死んだボカシ肥』になり良くない。

発酵のピークを越えたあたり(4日目)で薄く広げて発酵を止めます。その後日天乾燥し袋詰めして使用時まで保存です。

しかもマニアックに。

切り返し3回目に過リン酸石灰で発酵中のボカシ肥の上にフタをして一日おきます。

これにより、発酵して揮発するアンモニアガスと上に被せた過リン酸石灰が反応結合して『リン酸2アンモニウム』が生成される、と言われています。

『リン酸2アンモニウム』は土壌が低温でも窒素が良く効く化学肥料。メロンの初期生育にプラス影響です。

しかも『リン酸2アンモニウム』はリン酸とアンモニアが科学的に結びついているのでリン酸の効きが良くなります=しっかりした病気に強い生育となる。

有機農業的取り組み+化学肥料の力。両方の効果を生み出すマニアックな施肥技術です。これも好気性微生物が活躍してくれるおかげなのです。

切り返し最終回、4日目の4回目でフタの役割をしていた過リン酸石灰とボカシ日を混ぜ合わせて積み込み、発酵を継続。

5日目に薄く広げて日天乾燥。仕上げ工程に入る、という流れとなります。

これらの取り組みも目で見えるわけではなく、

脳内妄想の理想農業追求状態であり本当に効果があるのか?わ証明できません。

ですが、甘くておいしいメロンを作りたい一心で25年ほど継続しています。よく社員さんもこの作業に付き合ってくれるわ。大感謝っ!

モチベーションの源泉はお客様の喜びの声。
メロンの産地直送農家なので、これらの農業技術投入がお客様の声になって返ってくるのでやりがいバツグンです。

しーっかし、冬期間で鈍った体に効きますわーっ!いい運動だ。ボカシ肥は発酵しまくりで熱いし暑いし。

今流行の『スマート農業』の真逆をやってるな…。非効率の極み、寺坂農園のハウスにあり。

今日はボカシ肥切り返し作業とそれにまつわるマニアックな裏話でした。

今日は日曜日。静かな事務所で原稿の校正作業に没頭しますっ!なんとか4月に出版させるのだーっp(^^)q

#あなたも寺坂農園で働こう
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