土作りしても、おいしいメロンが育つとは限らない。

寺坂祐一です。

2日前の富良野メロン畑です。台風18号の雨前に、メロン畑の緑肥を耕し込んで一安心です。

昨日は結構な雨が降りましたね…。台風18号崩れの雨ですか。久しぶりのまとまった雨でした。

その前に!これが最後のチャンス!
一昨日の台風前の雨前に、10棟あった緑肥のエン麦が成育中のメロンハウスをトラクターにロータリーを付けて耕耘。土中に鋤き混んで土作り完了です。

微生物いっぱいの半熟牛糞堆肥は、すでに畑に撒いてあるので緑肥と一緒に耕して、土の中へ。

これで、緑肥の繊維分(炭素)と堆肥の微生物がまぜこぜになって分解が進み、多様性のある微生物活性の高い土へ。団粒構造が発達した柔らかい土になっていきます。

きっと来年メロンの苗を定植したら、すーっと根が伸びていくことでしょう。ワクワクするのぉ

反省なのは、8月末~9月上旬にトウモロコシ収穫・産地直送14日間戦争があったために…。

メロン片付け作業が遅れたため、この10棟はエン麦の生育量(乾物重量)が足りない。できればあと10日ぐらい伸ばしてすき混みたかったな…。

だが、北海道・富良野地域でのメロン栽培にとって、10月上旬に実施する耕転作業は、タイミングが命。これが来年、メロンの生育に大きく影響するのだ。

だから、土作りに励んでも美味しいメロンに育つと。
限らないのです。

トラクターで耕す前に、雨前に、“土の土壌水分が50~60%”で耕すことが大事なのです。

スコップで土を10cmほど掘って、スコップの先についた土を手で握って固めて、指で押したら崩れる。ぐらいの土壌水分量で耕すことが大事なのです。

またまた、マニアックメロン栽培の話しになってきたでしょ。

もし、メロン畑の土がカラッカラに乾いた状態で、高速回転する刃がついたロータリー(このトラクターの後ろについてる耕転作業機)で耕すと…。

せっかく育て上げてきた土の団粒構造(1mm前後の土の塊がつぶつぶのコロコロした状態)が粉砕。ホコリが舞う小麦粉のような土になってしまって、物理性が悪化。微生物も住みづらくなって土壌微生物の多様性も低下します。

逆に、メロン畑の土が湿気った状態(北海道の秋遅くは、このパターンが多い)、土壌水分が多い状態でこの耕転作業をすると…。

まず、トラクターのタイヤで土をネチャッと踏み固めてしまいます。これでもう、アウト。

寺坂農園ではセミクローラートラクターを使って踏圧を押さえていますが、それでも重いトラクターで踏みつけると土がギュッと固まってしまいます。土が、ネチャッと固まる感覚です、伝わるかな…。

さらに、そのトラクターで踏み固めた湿った土をロータリーで耕転すると、土はほぐれるどころかネリネリ状態になり、これも物理性が大きく悪化。土が死にます。

微生物が住める状態ではなく、緑肥の分解も進まず、酸欠気味の土となり、来春、耕してメロンの苗を植えてもガス障害が出て根が傷み、初期生育が著しく悪化する。

過去に、たくさんの失敗をしてきました。トホホ…。
だから、10月上旬の秋耕しには、すっごく気をつかっています。土は生き物。土そのものが生命体。健康な状態を維持していくのが農民の仕事。

ですので、この時期は週間予報をよーく見て、出来るだけ畑を適正土壌水分まで乾かして雨の直前に耕す!の真剣勝負を実践しています。

もし、新人スタッフがトラクターを運転して、湿った土壌水分の多いメロン畑に入ったりしたら、私はダッシュで駆けつけ叱りつけます!「おいっ!土を殺してしまうだろっ!」

※しっかり教育していない経営者が悪いんです。はい。

以上のことから、緑肥栽培も堆肥の投入も大事ですが、一番気を遣っているのが『適切な土壌水分で耕す』なのです。

これにより、土の固相・液相・気相がバランス良い三層分布となり、良い土作りとなります。

理想論ですが、こだわりすぎているかもしれませんが、毎年の天候をみながら耕すタイミングを見極めて、理想のメロン畑、土作りへの挑戦は続きます。

なにはともあれ、今年の秋はとっても良い条件で秋耕しが出来たので、来春のメロン畑を耕すのが楽しみ。そして一安心。

団粒構造が発達した、優しい土の香りがするやわらかい土になっていることでしょう。

もう今から、来年のメロン栽培、おいしい富良野メロンが育っていく姿を見るのが楽しみ過ぎるぞ。富良野メロンの評価・評判をどんどん上げていくのだ。

長くなりましたが、メロン畑、秋耕し真剣勝負!のお話しでした。

今日はオフ。大量の積ん読やっつけるぞ-、のんびり読書だー。幸せだ-。