恐怖の白い粉がメロン畑に…。
あ、そんな、犯罪的な白い粉とかじゃなくて、病気の菌、病気の症状ことで、見た目完全に白い粉。
【うどんこ病】
私がまだ、メロン栽培技術が未熟でへたっぴだった頃…(今でも極められていないが)の過去失敗談。
メロンの葉にデンプンがかかったように、白い点々が発生し…。
3日後ぐらいんは写真2枚目のように広がって、気温が高いと1週間ぐらいで写真3枚目のように病気が広がり、一気に全滅コースへ…。
↓こうなるとメロンの葉は光合成も出来ないので、弱っていき、メロン果実がおいしく仕上がらない。
急速な広がりをみせる恐ろしい病気の一つだ。この写真は、今年の8月お盆食べ頃時期に収穫した赤肉メロンの、一カ所だけ発生したうどんこ病。
今回も、うどんこ病の拡散速度よりも、収穫完了のほうが早かったのでセーフでした。
今年のうどんこ病発生は、当農園ではこの1株だけで、あとはほぼ皆無。しっかりと発生を予防することが出来ました。
予防方法は、鉱石系の殺菌剤・硫黄剤を丁寧にメロンに散布して守ってあげるだけ。他の殺菌剤や抗生物質系の殺菌剤は一切使わずに、収穫まで持っていけるよう技術体系がとれるようになりました。
15年前くらいかなぁ…。
よりおいしいメロンを高温期でも収穫・お届けしたく、8月収穫のメロン品種、フラーチェ(品種名はエルム)を導入・切り替えしたとき。
※ルピアレッドというメロン品種は、うどんこ病に強いほうなのです。
この高温期でも甘くおいしく仕上がるメロン『フラーチェ』。実はめちゃくちゃ、うどんこ病に弱い。
「あと、1週間で収穫だなーっ」
って、メロンを見て喜んでいたら、あれ?白く点々が見えるけど、収穫までそんなに広がらないで大丈夫だろ。って、甘く見ていたら…。
1週間後には見事に拡散。ハウス一棟全体にうどんこ病菌がまん延しメロンの葉もつるも真っ白になって、私は青くなりました。
もう、こうなるとメロン草勢も弱ってしまって、どんな殺菌剤を掛けようとも、うどんこ病の勢いは止まらず、ジ・エンド。
その時、その時期のメロンハウス1棟、約1000玉は、甘さの薄いコクの薄い残念メロンでの収穫となりました。とほほ…。
もちろん、お取り寄せ通販でご注文いただいたお客様に、この残念なメロンを産地直送で発送することは出来ません。
お客様からの信用こそ命。
その時期に採れた残念な失敗メロンは、ぜーんぶ加工用としてその筋の業者様に引き取ってもらいました。がくーん…。
価格?
あぁ…、二束三文ですよ…。箱代引いたら、経費がまったく出ない、捨てるよりマシレベルでございます。
あの時は、辛かったなぁ。
お客様にメロンをお届け出来ず、キャンセルのお願い連絡も大変。期待に添えず、申し訳ないし…。
もう2度と、うどんこ病で苦しい思いをしたくない!
私はこの失敗を糧に、うどんこ病対策を研究し徹底しました。
今では、うどんこ病にやられることはほぼ無く、甘い、おいしいメロンを直販できています。
でも、こうやって油断したときに天候なんて毎年違うから、うどんこ病が猛威を振るう年だっていつか来るんだし、気を引き締めてあらゆる策を立て、これからもメロンを育てていきます。
あと残り3棟となったメロン。青肉メロンオルフェの収穫が約2日後となりました。
青肉メロン『オルフェ』は、うどんこ病は発生していませんが、現在糖度上昇期で草勢が徐々に弱ってきています…。
子育てに全力投入!のオルフェメロン。あと数日だ。頑張れ!と、声かけながら、生育サポートしていきますーっ。
北海道・富良野からおいしいメロン・野菜を全国にお届けし、お客様に「おいしいっ」と喜んでほしい』を理念と据え、産地直送に取り組む農業を続けています。