こういう骨太な農業書大好きっ!知的探究心が満たされる。
有機栽培と書かれているが、慣行栽培の農家さんでもこのほんはすんごく勉強になる、なった!!
まぁ、よくここまで農業技術の体系を1冊にまとめたもんだと、感心しました。添付資料も秀逸。編集大変だったろうな…。
280pの集めの本だが専門書価格の2700円+税。でもでも内容を読めば納得の価格です。
私も気づきと当農園の改善ポイントが色々と見えてきました。
筆者の新井さんは昔メロン栽培から入って、今はトマトの有機栽培と葉物野菜の生産が中心のようです。
うち、寺坂農園はメロン産直農家。
あらゆる記述がメロン栽培に通じるところがあって、読んで良かったです。
堆肥作り、土のお話、土壌診断、生育診断の見方、肥料の考え方、各種病原菌のふかーい解説(読み応えアリ!)葉物野菜を中心とした栽培技術から品質保持・日持ちについて。
農業施設や機械の使い方・畑の耕し方までとても実践的な農業書です。
定期的に何回も読み返したい、濃い農業書でした。書かれている農業技術は普遍的でバランス良くまとめてあり、これは蔵書に決定なのだ。
この本を読んでいると、著者の新井さんの『農業愛』がビシバシ放たれています。
これほどまでに!っていうぐらい農業道を探求していて、すごく良い刺激をもらいした。まだまだだな、自分。
逆に言えば、もっと農業は極められるんだ!って希望が湧き、農業がますますおもしろくなってきました。
読み進めながら4点ほど、来年のメロン栽培で改善・挑戦してみるポイントがあったので、今から来年のメロン生育がどう変化するのか?ワクワクだ。
----裏オビから引用----
若い頃は、知識が無く技術が未熟で、誰かに言われるままに、土壌消毒や農薬散布を繰り返すだけでした。
毎年のように新しい農薬が発売されて、初めのうちは害虫や病気によく効きますが、しばらくすると耐性ができて聞かなくなります。
こうして、次々と高価な新薬を使い続けないといけなくなります。
当時は、無農薬で作物が栽培できるなどとは、まったく思っていませんでした。
私が本を書く気になった、一番の理由は、農業に熱意のある若者達が、営農を継続できることを願っているからです。
また、やる気のある若い農家が次々と誕生し、人々の健康をさせる食べ物を作り続けられることを願っているからです。
----ここまで-----
新井さんの農業に対する愛と、これから農業を支えていく若い農家さんへの愛がつまっている本。
この本を半分まで読んで、私はすぐに1冊追加注文。
7年前に寺坂農園で実習・研修を積んで独立、新規就農した農家さんがいるんだ。マジメな人間でさ。その若者はいまミニトマト栽培を経営の主としていまして…。
この本をプレゼントしました。必読!課題図書だぞって。
とても感謝されました~。
うちのメロン畑担当社員にも課題図書として支給せねば。
この本で勉強会もやろう、そうしよう。あと2冊買おう。
勉強になるし、農業の面白さ、奥深さ、魅力・可能性をあらためて発見できるはず。
素晴らしい農業技術書に出会えて、うれしい限りです。これだから読書はやめられませんね。
農業に人生を捧げる人すべてに、オススメします!
北海道・富良野からおいしいメロン・野菜を全国にお届けし、お客様に「おいしいっ」と喜んでほしい』を理念と据え、産地直送に取り組む農業を続けています。