【競争して勝つことが正義なのか?】
「植物もさぁ、競争して伸びたほうがいいじゃん。なんで『徒長』がダメなの?競争に勝ったほうが植物も有利じゃないの?」

3月17日に『メロンの種まきマニアック動画』を投稿しました。

そう、メロン苗を徒長させないための小ワザ”メロンの種を横にそろえて並べる”という投稿です。

↑マニアックな投稿にもかかわらず、一部の方に反応いただき、感謝でありがたくて、うれしかったです😊

したっけさ…。
3日前、いつも通っている上富良野町のカイロプラクティックで神の手施術を受けたのさ。

その先生がLINE@での寺坂農園タイムラインアップを楽しみに見てくれているんだ。

(ちなみに、結構痛いハードな施術で波状攻撃かけてくるので、私は彼を『サディスト小〇山』と呼んでいる)

でさ、その先生が施術中に冒頭の質問をぶつけてきたのさー。

「競争して伸びて、勝ったほうがいいんじゃないか?」と。

なるほどー。そういう視点もあったのかーっ😲驚いたーっ。28年メロン育てていて、農業をやっていて、その発想はなかったぁぁぁぁ。

ひょろ伸び(徒長・もしくは『軟弱徒長』)は良くない。が、農業では常識過ぎて、そういう発想にならなかった。
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では、私なりの解釈を説明しよう☝️

↑写真が、種を横向きに並べ、双葉がきれいに並んだ状態。双葉と双葉がぶつかり合っていない。

↑この写真は、種まきの時に種の方向が乱れ、発芽後に双葉と双葉がぶつかっている状態。

このの状態だと、競争してお互いが光を求めて上に伸び始める。それが『徒長』だ。

次の写真を見てほしい。このように差がつく。

双葉が整列しているところは『ガッチリしっかり苗』に育つ。根もしっかりと張り、病気にも強い、と言われている。

一方、双葉がぶつかり合っているところは、競争が起きて徒長している。

一般に、徒長した苗は根の張りが弱く、地上部も軟弱で病気に弱い、と言われている。

栽培者としての実感としても、その通りである。軟弱徒長した苗は、強日光にも、風にも、病気にも弱い。そして根が少ないので生育に力強さがない。

だから『苗・半作』と言われている通り、元気に伸び伸びしているけどしっかりした苗を育てる、のが、腕の見せ所なのだ。

良い苗を育てられる=畑でも良い作物を育てられる。これに異議を唱える人はいないだろう。
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きっと、うちのカイロの先生は『人間社会』『動物社会』に当てはめて、疑問に思ったのだと思われる。

たしかに、背の高い男性のほうが有利だ(笑)。学校で競争し、勉強ができたほうが、スポーツができたほうが、モテる!

しかし、植物の軟弱徒長は『競争に勝った』わけではない。

光と土壌養分の奪い合いが続く、という劣悪環境にて弱く育っていく状態なのだ。

たとえば、人間に例えると…。
蟹工船に乗せられて、4畳半のタコツボ部屋に5人住ませて、毎日14時間の仕事、ご飯も少ないのに、作業量で競争させられまくる。

みたいな状況かな。なんか、ひどいたとえだが😅 こんな環境だと、間違いなく病気になる、倒れる。

だから、メロンが強くしっかりとした苗に育つ環境を整えるのが、メロン栽培の肝になるのだ。

つたわったかな…😕
今日もマニアックな長文投稿でごめんなさい!最後まで読んでいただき感謝です!

私は、
まっすぐ長く伸びて
大きな花を咲かせる
ヒマワリよりも、

地べたに這いつくばった
雑草のように
踏まれても踏まれても
強く生きつづけて
小さな花を咲かせる。
何度も何度も小さな花を咲かせる。
そんな人間に私はなりたい。

詩的にまとめてみましたっ🤩
ではっ。
今日はメロン畑の準備作業、ボイラーに煙突つけて温水パイプ敷設します。やんぞーっ!