出版社から届いた刷りたて初版10冊。『農家はつらいよ』1冊目はもちろん妻へ献本です!
おはようございます。昨日は春作業繁忙期なのにもかかわらず私は女子寮の配水管詰まりを直すために砂利を掘り土方作業に奮闘し、油ギトギト汚水まみれになりながらも配水管通水になんとか成功して達成感を十二分に味わって一日を終えた寺坂祐一です。社長の仕事は多岐にわたるのさ…。
自著『農家はつらいよ』刷りたてほっかほか初版1冊目を妻に献本プレゼントしました。娘に記念撮影してもらいましたー。
この命を削って書いた本。
彼女の存在がなかったら書けなかった、出版にいたらなかった理由が3つあります。
■一つは、「辛い執筆中に心の支えとなる存在」だったこと。
この本「農家はつらいよ」は、タイトルが示すとおり辛いエピソードが続きます。
ノンフィクション物語を書いているわけですから、思い出したくもない心の奥底にしまい込んで蓋した出来事を“追体験”しながら書くわけです。これがとにかく辛い。
人間の脳は、過去・現在・未来を区別できません。すべて“今”と判断し感情が揺さぶられ体に反応が表れます。
腰痛が酷くなり眠っても中途覚醒が酷く酒量も増えて…、執筆中を振り返ってみても、かなり心にも体にも辛いものでした。
命を削って書いた、というのは自分的には決して大げさではありません。
そして、本を書いたことがある人ならわかると思いますが、「こんな内容でいいのか?伝わるのか?」という不安・怖れに時折襲われる。これもキツイ。まさに、もう一人の自分との戦いです。
どうして精神的に乗り切れたのか?
それは、私が1項目1エピソードを書く度にプリントアウトし妻に手渡し「書けた!読んでみて!」と、そのたびに彼女が読んでくれたから。そして、
「うそっ!こんなことあったの?」
「うわーっ、ばあちゃんおもしろいー」
「これ、伝わるよ。すごい展開だね」
と、妻はいつもプラスのフィードバックをくれたのです。これが私の執筆エネルギーの源泉となり、「恵里に喜んで欲しい」という思いも相まって、最後まで書き続けることができたのです。
■2つめは、妻の恵里さんが「時間をプレゼントしてくれた」こと。
執筆は昨年の1月~3月にかけて。そしてメロン作りの繁忙期は農業に没頭して、10月から執筆再開。1月の正月明けに脱稿しました。約6ヶ月間書き続けていたんですね。
北海道・富良野地域の農閑期に執筆したわけですが、自分はハウスの農家なので2月~11月まで農作業はある。そして講演や研修などなんだかんだで全国へ出張も多い。
どうやって書く時間を確保したか?
それは農業の現場を妻の恵里が取り仕切り「本、書いてきていいよ」と時間を作ってくれたからなのです。
私は早朝に出社し、まずは投稿記事を書きます。8:30にスタッフさんが出社してくるので指示やら一緒に作業したりと。
ある程度作業のメドがついたら、後は恵里が農園の現場すべてを取り仕切り、私は富良野のカフェにノーパソ持って執筆に入ります。
恵里は私に電話をしないように、執筆の邪魔にならないようにと毎日農園のマネジメントに農作業にと奮闘してくれました。
あと当時9歳だった娘にも「パパは本を書かなきゃいけないから」と育児も家事も一手に背負い、私に本を書く時間を与えてくれたのでした。
■3つめは、恵里さんが妻でなかったら寺坂農園がここまで成長することができなかったこと。
彼女のおかげで私は農業人生を途中で屈することなく歩み続けることができたのです。
この想いは、執筆を進めれば進めるほど、書けば書くほど「いかに恵里さんの存在が私の支えになっていたか」があらためて理解できるのです。
今まで体験したこと、感じてきたことを文字とし文となり本になるほどに、恵里さんの存在がとても重要だった、私にとって救いだったことが改めて心に染みました。
どんな大変なときも、まさか!っていうときも。ま、まさかっ!というときも。もう終わった…、というときも。
恵里さんがあきらめず私に寄り添い支えてくれたから、今の自分が存在しているのです。そして、本にまとめて出版まででにいたることができたのです。
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以上、3つの理由で、恵里さんには大感謝!!なのであります。だから、初版が届いたら真っ先に恵里さんにプレゼントです。本当にありがとう。言葉では言い尽くせない。
22年間、いろいろありすぎたけど、寄り添ってくれてありがとう。その歴史書でもあるのがこの本だよ。
恵里さん、あなたは正真正銘のあげまんだよ。私を男にてくれたよ。いや、今風にいえば『漢』にまでしてくれた。
やっと本が手離れ、世に出ることが決まったので、これからは農作業に家事に育児に私もできる限りかかわって、逆に「支え返し」していきます。
まずは茶碗洗いからだな…(笑)。
あと、学校休みでヒマを持て余している娘の遊び相手か(^_^;)
恵里さん以外にもこれから、この本の出版にいたるまでお世話になった方、本の中にも登場している支えてくれた人にも感謝の気持ちを込めて、献本し続けていきます。
今日は、初版ほっかほかの自著「農家はつらいよ」を、感謝の気持ちを込めて妻にプレゼントしました、というお話でした。
なんかマジメこと書いちゃってこっぱずかしいなぁ、今回は。
それでは今日も一日、妻への感謝の気持ちを忘れずに、自分と自分の周囲の人がより一層豊かになるよう、自分の能力を発揮します!(^^)/
北海道・富良野からおいしいメロン・野菜を全国にお届けし、お客様に「おいしいっ」と喜んでほしい』を理念と据え、産地直送に取り組む農業を続けています。