「これから直販に取り組むとして、まず一番にやるべきことはなんですか?」
60代男性、農業アドバイザーさんからの質問でした。
こんにちは。寺坂祐一です。
熊本2日目の24日は、くまもと野業経営塾・修了生向け農業経営セミナーで2時間半、がっちり農家の取り組む直販・通販のあれこれをお話しさせていた出来ました。
講演タイトルにビビるっ。
【寺坂農園のすべて】
なんかマニア解説本?オタクが集まるセミナーみたいなタイトルじゃぁないですかっ!(笑)。パソナ援農隊担当者のが決めました。
何が学べるのか聞けるのか?このタイトルじゃわからないし…。なんかハードル上がってるなぁ(笑)
んでも、直販・通販にかかわる寺坂農園のすべて、ぜーんぶ話しきりました!
講演後、約20分ほどたくさん質問がありまして、さすがやる気満々若手農家さんの経営塾でございました。
その中から一つ、冒頭の質問に答えてことをお伝えしますね。質問は、
「直販に関するたくさんの失敗や経験事例をお話しくださりありございました。それでね、直販の取り組みをこれから熊本の若い農業者がするとした場合、まず、どれを一番大事にして取り組んでいったらいいか?寺坂さんの考えを教えてください」
という質問でした。
たしかに…、2時間半でダイレクトマーケティング、写真投稿、クロスメディア、アップセル・クロスセル・オファー、限定性、単価設定、頻度、パーソナルブランディング、コピーライティング、関係性作り、SNSの活用などなど…。いろいろお話ししました。
その中から一番に取り組むこと、かぁ。
今の時代ならLINEかなぁ、YouTube投稿かなぁ?と思考を巡らせましたが、私は自信を持って次のように答えました。
「栽培技術の向上です。徹底して生産・栽培技術を磨いていくことが一番大事です」
なぜか?
それは、産直だ、直販だ、SNSブログ投稿だ、と取り組んでも、栽培技術がダメで低品質・低収量だとそもそも経営が成り立たないからです。
さらには、食べてくれたお客様にも感動や喜びを生むことも出来ません。それだとリピートもないでしょう。
ニワトリ玉子論争のようですが、産直農家として生きるのでしたら、まちがいなく先にやるのは「生産・栽培技術の向上」であり、これが必須なのです。
農産物を育てた結果、反収がなく低品質だった場合、もし、たくさんのお客様から注文が来たとしても、対応が出来ません=機会損失となってしまいます。
機会損失どころか、低品質な農産物をお届けした場合は評価を自ら下げることになり、リピート率が低下し産地直送の取り組みはじり貧となっていくでしょう。
今まで30年ほど農家をやってきていろんな農家さんと接してきましたが、
A、生産技術が高いが、販売は委託(相場次第)。
B、営業・販売は上手だが、畑は草だらけ。
どちらの農家も儲かっている印象がありませんでした。それで私は
C、生産技術が高く、販売もしっかり出来る。
そんな自立した農家を目指しメロン産地直送に取り組み現在に至ります。
寺坂=直販のプロ農家
というイメージがある人もいると思いますが、実はメロン栽培マニアでして、いまだにより高品質で食べて感動するメロン作りを死ぬまで探求し続ける気満々です。
だからってメロン作り完璧か?
といったらまだまだで失敗もあるし、その年の天候変化など外的要因によって、まだブレがある。
もっともっと、おいしいメロン作りを期間中安定してお客様にお届け出来るプロのメロン生産者になりたい。いや、なるんだ!と毎年気合い入っています。
今年も新しい品種、挑戦投入する栽培技術が5案件ほどあって、カイゼンのつもりが改悪になったりと紆余曲折色々ありますが、メロン作りにワクワクしているところです。
人生の大先輩から良い質問頂けたことに感謝です。
ここ3年で5回目の熊本県での講演。お声がけ頂き心から感謝しています。農業県である熊本農業の発展を心から願っています!
↑懇親会でも質問攻め、大盛り上がりでした\(^o^)/
あなたの県、町からも講演でお呼びくださいね!農閑期の10月~3月まで対応可能です。
熊本から戻って2日目。
天候環境の変化に体がついて行けないヒゲおじさん47才でございます(^_^;)寒いのぉ…
コーヒーグビグビ飲んで、たくさんたまった事務作業と、原稿の校正をバリバリやっちゃいます。
北海道・富良野からおいしいメロン・野菜を全国にお届けし、お客様に「おいしいっ」と喜んでほしい』を理念と据え、産地直送に取り組む農業を続けています。