葉が黄色く脱色し、こじれてる。
ハダニか?病気か?


株元を見たら…離婚していた(^o^;)
接ぎ木したメロン苗なのですが
台木から離れていたのです。

 

台木から離れてしまうと、
各種微量要素や肥料分を
ツルや葉の生育スピードに合わせた
吸収が出来なくなって
複合的要因の要素欠乏状態に。


それで生育が遅れてこじれて
葉が脱色し、生育が悪くなります。
もちろんメロンがなっても小さく
いい品質で収穫できません。

ツルをいじっているとき、
ぽろっと取れてしまったんでしょう。
その後、生育が悪化したかと。

根が強く、養分吸収能力の高い台木から
離れてしまうと、メロンの根
この場合品種ルピアレッドの根だけで
土から養分を吸収しなければならない。

しかし…ルピアレッドは非常に
食味のよい品種なのですが、
【根が弱い】で有名な品種。
意外と作り方が難しい、と言われています。

 

そこを接ぎ木という技術で克服。

根の強いメロン品種、ここでは
ダブルガード・パワーをセレクト。

(畑のクセや力にあわせて、
台木も選んでいるんです。)

呼び接ぎ、という手法でメロンと
台木をくっつけて苗を育て
メロン畑に植えて育てます。

当農園は土作りに力を入れていますが
ビニールハウスは移設が難しく
どうしても毎年同じ畑にメロンを植える
『連作』状態になってしまいます。

こうなると、年々、メロンの生育に
勢いがなくなっていく…。
病気とかは別に増えてないのですが…

接ぎ木、という技術があるおかげで
おいしい富良野メロンを育てて
全国にお届けすることが出来ています。

たとえば…
この接ぎ木技術が無かったとしたら。

うーん。寺坂農園は廃業かも(>_<)
写真のように生育障害が多発し
まともにメロンが作れません。

そうなると、畑の移動?!
ビニールハウスの移築?!
すごいコスト増、労力がかかります。

富良野メロンの産地として
全体の生産力が落ちてメロンが
とーっても高額果実になるかも。

この『連作』で苦労して
年々病気を増えていったり…

イマイチ生育が悪く収穫量が
落ちたりで生産面積を減らしている
農家さんもいます(T_T)

もしも、この接ぎ木技術で
連作障害を乗り越えられなくなったら…

アスパラガス専門農家に
鞍替えしようかな。本気で。
今の農園でのメロン栽培はあきらめです。

新しく農地を買い求めるか、借りるか?
ちがう市町村・地域に農園ごと
引っ越しちゃうか?!

ちょっと非現実的ですね(-_-;)
やっぱり直販農家をたたんじゃうかな。
妄想するだけで怖ろしいですわ…。

 

だから、接ぎ木技術は
富良野メロンの産地にとっても必要な
大事な技術。

 

先人が編み出した農業技術に
心から感謝です!ありがたや~。

理想は、接ぎ木技術が無くても
メロンがしっかり育つ”土作り”。
これもあきらめず、追究し続けます。

やれることは無限大にある。
土は神秘的で宇宙のような空間。
土は生き物、そのものです。

メロンも土も人も大切に
育てる農園であり続けたいです(^-^)

今日はメロン接ぎ木のお話
離婚したメロンの生育について
熱く語らせていただきました。

毎日、メロンお取り寄せ通販の
ご注文がたくさんきています。
ちょっと受注班がパンク気味でして…

アスパラガスお取り寄せ通販の
キャンセル手続き、発送業務も
重なってオーバーフローしています。

対応が少し遅れていますが
どうかご理解の程
よろしくお願いします<(_ _)>

それでは今日も農業を通じて
たくさんの仕合わせを生み続けます♪
(^^)/