手作り発酵肥料【ボカシ肥】
育苗ハウスで積み込みました。
「えぇ~!!また、あれぇ~。
あぁ…臭いんだよね…」
「あの仕事したら、お店とかいけない
体ににおいが染みつくし~」
「どうしよう、この日予定がある
この臭いを付けては行けないぃ~」
寺坂農園内で不人気度No.1を誇る
発酵肥料・ボカシ作り。
なんとも言えない
かぐわしい臭いが全身を包み込み
それが長時間持続します(笑)
この肥料の発酵促進作業、
スコップでの切り返し作業をしたあと
コンビニなど行くと、周囲の人に
「クンクン」
されます(^^;)えぇ…犯人は私たちです。
まぁまぁ、初日は積み込みだから!
発酵はしないから、臭くないよ!
臭くなるのは発酵し始めた2日目さ。
さぁ、メロン栽培最初の仕事開始!
「また今年も、この仕事からかぁ~
始まるっ!ってい感じだよね~」
米ぬか袋を開けながら、
しみじみと語る専務と社員さん(笑)
材料は米ぬか、木炭、魚カス、土、
バーミキュライト、カツオ粉末。
そして今年は、新材料を投入。
カニがら粉末!です。
こいつは放線菌のエサとして有効。
病気の元になる糸状菌をエサに
食べてくれる良い子な放線菌が
たくさん増えることを願って!
種菌は島本微生物農法の
バイムフードを使っています。
これに、砂糖とビート糖蜜を加えて
微生物のエサとします。
ビニールハウスの中は、
カツオ粉末が放つ香りがすごい。
ふりかけの臭いで充満しています。
ご飯食べたくなる(笑)
各有機質材料を広げながら
ボイラー稼働させ熱いお湯を掛けて
水分50%をめざして調整します。
お湯をかける理由。
だって-29度まで冷える中富良野町。
2重のビニールハウスでも
中まで氷点下になってしまいます。
昨年まで、冷たい水をかけていたら
中に一斗缶湯たんぽを3つ入れても
発酵するまでに5日かかりました(^^;)
朝には表面が凍っていたし(T_T)
で、改善策として
贅沢にお湯をたっぷりか掛ける!
作戦です。材料がぬるくなります。
かき混ぜるとすごい湯気が!
ビニールハウス内でも気温10度ほど。
モクモクと水蒸気が上がり
人も見えなくなりますね~。
層状に積み重ねてミルフィーユ状態に
なった有機質材料を、今度は
スコップで2回、積み替えして、
各材料を混ぜて積み上げます。
これが、運動不足の私たちにキクゥ~。
こ、腰にきますなぁ(*_*)
いい運動になります!
最後に、保温目的のむしろを掛けて
夜冷えて、ボカシ肥が凍らないように
発酵が促進されるように
ジェットヒーターとポットストーブで
ガンガン保温します。
ここ、お金と手間を掛けます。
最初に温度をかけて微生物が目覚め
発酵サイクルが始まり
50度まで温度が上がるまでが勝負。
去年は寒くてなかなか発酵しなかった。
今年はどうだ?ここまでやれば、
スムーズに発酵するでしょう。
北海道・冬場のボカシ肥作りは
なかなか大変です。
ですが
おいしいメロンを育て、通販・
直販で全国にお届けするために、
まず最初はこの仕事なのです(^_^)/
このボカシ費の積み込み作業を
しているときに、農業資材屋さんの
営業さんが、糖蜜を持ってきました。
「寺坂さん、始まりましたね~
いろんな農家さん回っているけど、
ボカシ肥作ってる農家さん、
もういないですよ!」
えっ、そうなの…(^^;)
みんな大規模化しているから、
こんなめんどくさいこと、しないよね。
「臭いに
引きつけられてやってきました~
うわぁ、この臭い、なつかしい~」
近くの農家さんがきました。
「まだやっているんだぁ。
ここまでやっているなんて…」
えへ、もう20年作り続けています(^^)
これが原因かどうかは証明できないけど
寺坂農園のメロン畑は、
連作障害も病気も、ホント少ない。
ほぼ無い、に等しいです。
ボカシ肥だけではなく、総合的な
土作り、栽培環境を整えるなど
複合的な要因の積み重ねだと思う。
すべては、メロンをお取り寄せして
食べたときの「おいしいっ!」
感動の瞬間の為に。
道のり長いなぁ~(^o^)
メロン作業最初のお仕事、
ボカシ肥つくりのお話でした。
あぁ…腰が痛い(-_-;)
今日は北海道・滝川市に出張、
農家の直販・通販をテーマにした
講演をしてきます!
1ヶ月ぶりの講演。
ちょっとドキドキします。
また新しい出会い・ご縁が生まれる
事を楽しみにしています(^_^)
では今日もたくさんの
仕合わせを生み続けましょう♪(^^)/
北海道・富良野からおいしいメロン・野菜を全国にお届けし、お客様に「おいしいっ」と喜んでほしい』を理念と据え、産地直送に取り組む農業を続けています。