「シャチョー、背負いのエンジンかかりませーん！」
おっと来たな。農家あるある、農業初心者2サイクルエンジンがかからない案件、だ。
おはようございます。収穫しているメロンが大きくズッシリと重いのはうれしいのですが、それにともない今度は腰痛に見舞われているという幸せなメロン農家経営者・寺坂祐一です。
2サイクルエンジンがかからない。
よくあること。農場スタッフ初心者ならなおさらだ。
今年の春から活躍していて農作業全般になれてきたS君だが、今回はどうやっても背負い動噴のエンジンがかからないらしい。
チョークの加減か？かぶったか？アクセル調整か？ここは農業歴31年のシャチョー（私）の出番である。
私の手にかかればスターターロープを引き、鮮やかにエンジンを掛けて見せて「どーだっ！」ドヤ顔するのが恒例行事なのである
「どら～。あれ、ポンピングが重たいな…。燃料は入っているか？」
私はS君に聞いてながら、燃料タンクのキャップを外しのぞいてみた。
まさか…、ガソリンを入れたんじゃ…。
「燃料が入ってなかったんで、ちゃんとこれを入れました」
その容器を見たら、なんと『ガソリンエンジンオイル』って書いてアールではあーりませんかーっ
「ちゃうって！混合ガソリンだって！！」
S君は混乱した様子で
「えっ、ガソリン入れたらだめなんですよね。このエンジンはオイルが混じった燃料を入れるんですよね」
「そーだけどさ～」
まさか、2サイクルエンジンの燃料タンクに『ガソリンエンジンオイル』を注ぎ込むとは・・・
確かにその容器には「ガソリン」と「オイル」ってキーワード入っているけどーっ。そーきたかーっ
「これじゃなくて、ガソリンでもなくて、この2サイクルエンジンには『混合ガソリン』を入れるの！」
写真は燃料タンクに入れてしまった“ガソリンエンジンオイル”を排出しているところ（笑）
この後、混合ガソリンを燃料タンクに注ぎ込み、プライミングポンプをプシュプシュして何回かスターターロープを引いたら、一瞬マフラーから白い煙が吹き出しながら見事にエンジンが掛かりましたとさ。
こういうケースもあるのか…、想定外すぎたわ。規格外な男だぜ、S君は。
私も今回、教えるスキルがワンランクアップしました。
寺坂農園事件ファイル＃34 のお話は以上。さー、メロンの箱詰め発送にファイトですよっ
今日も寺坂農園は平和です。
北海道・富良野からおいしいメロン・野菜を全国にお届けし、お客様に「おいしいっ」と喜んでほしい』を理念と据え、産地直送に取り組む農業を続けています。