「イチゴの収穫・出荷量に波があるんです」
「12月は足りなくて、4月は多くて余ります
直販するのに、どうやって対処するんですか?」

昨日は初の北関東!栃木県宇都宮市で公演。
うつのみやアグリネットワーク異業種交流会
からお呼ばれいただいて、お話ししました。

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時間はなんとっ!1時間だけ…
わぁ~、てんこ盛りの直販メソッド、
どーやって話そう~(^^;)

が、がんばりましたよっ!
参加者の皆さん、早口でごめんなさい!
なるべくたくさんお伝えしたくて…

元々早口なのに、超・早口、
マシンガントークになってしまいました。

講演を終えて、各農業者さんの
6次化発表・試食・交流会へ。
その時にたくさんの農業者さんと
名刺交換させていただきました。

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たくさん質問いただいて
精一杯答えさせていただきました。
そのなかで、一番印象的だったのが
冒頭のイチゴ農家さんからの質問。

「イチゴの収穫・出荷量に波があるんです」
「12月は足りなくて、4月は多くて余ります
直販するのに、どうやって対処するんですか?」

うん、うん。農産物の出荷は波がある。
季節によっても収穫量が違うし
天候の影響も受ける。

農家が販売に取り組んだときに、
頭の痛いのがこの収穫量の変動対応だ。

『どーしても収穫量が変動する問題』
イチゴ農家さんのお話だと…

注文がたくさん来ているけど、
12月はイチゴが足りない。
2月は需要が落ちて、売れない。

4月はたくさん採れるけど
イチゴのニーズが落ちる…
5月までイチゴが採れるけど
味が落ちてくる…

悩ましいところです。
このイチゴの農家さんは、
スーパーへ販売してるBtoB取引。

このような収穫量変動が大きいのに
BtoC取引への移行どのようにするのか?

どうやって個人のお客様に直販・
通販に取り組んだらよいか?

なるほどー。メロンでも苦労しました。
で私の考えなのですが・・・

■まず、すべて直販しようと思わないこと。

収穫物すべてをいきなりお客様に
直接販売するのは、現実的にムリです。
直販・通販は、伝える方法・販売方法を
学んで実践するだけでも、
すごーく時間がかかります。

今、大切におつきあいしている
スーパーへの出荷を中心としながら
徐々に個人のお客様を増やしていきましょう。

そして中期目標として
イチゴの生産量の半分を直販できれば
売上げ・利益もアップしてきて
すごくおもしろくなってきます。

ファンのお客様も増えてきて
産直のやりがいを感じられるようになって
農業がグッとやりがいのあるものになる。

対企業取引をフェードアウトしながら
個人への直販にフェードインしていく。
私もそうしてきました。

対企業取引も、農業さんへの出荷も
市場に出すことも、大切な取引です。

急な切り替えはよいこと無いと思うので
ゆっくりやっていきましょう。

■12月の需要期は、値上げする。

「売り切れでお客様に迷惑かける」

を反対に解釈すると

「人気があって足りなくて、売り切れ状態」

それが事実だと思うのです。
ここが“値上げのタイミング”です。

マーケットでもクリスマス時期・
正月需要もあって、イチゴは高くなる。

生産面では
12月にイチゴを収穫しようと思うと
夜冷処理や台風シーズンの苗植えなど
大変なことがいっぱいあります。

その値上げの理由をしっかり伝えて
『12月はこの価格です』
と、しっかり伝えると、ファンのお客様は
理解してくれるので販売量は減りません。

べつに12月、2月、4月と
イチゴの値段を変えていいと思うのです。

「いつも同じ値段で販売しなければ」

という固定観念を手放しましょう。

もちろん、
お客様の喜びの最大化を目指して
12月においしいイチゴを
たくさん収穫できるように生産体制を
組み立て、営農していくことが
産直農家の使命ですので頑張りましょう!

これができたら、
一気に農業経営が強くなります。

■4月の収穫量が多いときを
どうやって売りさばいたらいいのか?

お客様とのつながりの数を増やし
さらに、関係性を深めていきましょう。

ファンのお客様が増えれば増えるほど
たくさん採れたときには、
そのことを伝えるだけで、売れます。

具体的に当農園のメロンの例では
メルマガはほぼ毎日配信で6000通。
FB企業ページは4万8千いいね!。

FBの私個人で友達3200人。
一記事投稿したら1万~2万人が
みてくれることになります。

さらにツイッターがフォロワー2200人。
インスタグラムが1200人
これらもほぼ毎日情報発信しています。

で、こんな事が起こります。
メロンは8月お盆すぎると需要がガタ落ち。
夏の天候の影響でずれ込むと
お盆過ぎにたくさんメロン収穫される。

困った状態ですね(-_-;)
このことを正直にお客様に伝えるのです。
「たくさん採れています。
すぐに発送することができます!」

これでたくさんのご注文が入り
メロンが無駄にならずにすみました。
お客様に支えられている農園で
<(_ _)>アリガタヤー

普段からたくさんのお客様と
SNS等で繋がっていて、交流をしているか?
明暗を分けるポイントですね。

『スマホ+SNS』で、『個』に『農家』に
とても有利な時代になりました。
24時間、365日。
お客様と直接繋がることができるなんて、
夢のような時代がやってきました。

SNSやブログを使っての毎日の情報発信。
3年続けたら奇跡が起きますので
ぜひ取り組んで欲しいです。
(私が実際に奇跡を起こしました!)

ですので、このイチゴ農家さんの場合は
個人のお客様が少ないときは
4月のたくさん採れるときは、
少しだけ割引販売するのもOKかも。

「豊作です!たくさん食べて欲しい」
その気持ちって
お客様にきっと伝わるでしょう(^^)

個人のお客様がたくさん増えたら
4月、大量にイチゴが収穫できても
値引きしなくても十分に売れるでしょう。

このように
『どーしても収穫量が変動する問題』
に寺坂農園は取り組んでいました。
でも、まだまだ、改善の余地があります。

一番大切なことは

『お客様が一番欲しいときに
一番多くお届けできる体制作り』

お客様の幸せを作る農業。
難しいですが挑戦する価値があります。
どんどん実践して失敗して
成長していきましょう!

では今日もたくさんの
仕合わせを生み続けましょう♪
(^_^)/