『小さくて強い農業を作る』久松達央さん著

農業者として刺激ビンビンいただけた
読み応えある農業書でした。

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「新規就農の方って、
既存の農業者よりものすごい
情熱とエネルギーが必要なんだ。
率直に、すごい。
自分はどうだろうか…。」

農業って、親から無償で
農地と農機具、生産設備を受け継いで
それでも採算合わせ、
利益=家計費を捻出し
利益を投資に回しながら拡大をはかり…

って、メチャクチャ大変っ(>_<)
ヘタこいたら、
やればやるほど(一生懸命など)
借金が増えてくる回転率の低さと
生産性の悪さ(技術も足りないですが)。
これで昔は精神的に
マイッタこともあったなぁ~(-_-;)

著者の久松さんが、
どんな思いで農業の道を選び
考え、考え、考え抜き
福島の原発事故で売上げ3割減も乗り越えて
今の農業スタイル『小さくても強い農業』を
確立してきたのか。
ガッチリ赤裸々に書いてあります。

久松さんの自伝的農業書、
読み応えバツグンでした。
自分の農業が恥ずかしく感じるぐらい、
真摯に農業に向き合い、
お客さん・マーケットをみて
農業という仕事を成立させています。

まるで、物語を読んでいるようで

「これから、久松さんの農業は
どうなっていくんだろう?!」

と、気になりどんどん読み進みました。

私も農業を継いで22年。
直販を始めたり、人を雇ったり、
グループを作ったり、組織から抜けたり…
いろんな事がありましたが、
この本の随所に自分の過去を重ね、
思い出してしまい、心が揺れました。

人と違う道を歩む。

勇気が必要で、回り道、失敗も多く
傷付くことも多いですが
農業を通じて自身が成長できる。
そして、喜びがたくさんある仕事が農業。
やめられないですよね。

農業のすばらしさ。
やりがい。楽しさ。続ける理由。
再考するにはもってこいの本でした。
読んで良かった。

とりわけ、著者が有機農業を始める想い

「そもそも僕は『できない』と
言われると意地でもやってみたくなる」

には激しく共感!でした。
『できない』『ムリだ』に挑戦し続けた
農業経営をしていた(つもり)ので
昔の自分を思い出しました(^^)

未来に向かって、未来を見つめて
これからも農業やるぞーって、
チカラがわいてきました。

これが正しい!という農業はない。

それだけに、こうやって本を通して
いろんな農業スタイルに触れるって
刺激があって、学び・気づきがあっていい。

新規就農した方。
これから農業に関わりたい方。
農業関係に就職したい方。
これからの農業に危機感を持っている方。
へ、オススメです。
なにか、感じられるハズです!