「んっ?!・・・昔のトマトの味がする…」

衝撃的にうまいトマトに出会ってしまった2019年秋。

そのトマトはミニトマトとしてはちょっと大玉だったが、食べてみるととにかく“うまい”。
品種名は「ほれまる」。新しい品種でまだ農家である私も知らない品種だった。
おはようございます。
相変わらず野ウサギがメロン畑に住み着いていてまして、ついにあやつは灌水チューブとハウスバンドを噛み切る犯行に及んだのを受けて駆逐作戦を強化。連日ロケット花火を打ち上げているのですが、ロケット花火の導火線に着火→発射せずに目の前で「バンッ!!」暴発!耳がキーン…という“まさに自爆”が3回続き、ロケット花火恐怖症になりつつある寺坂祐一です。
間違いなくあの有名なミニトマト、家庭菜園でも人気な「アイコ」を超えるおいしさ。そのおいしさを自分の畑で創造し食べたくて、食べさせてあげたくて・・・。
今年2020年。メロン産直農家なのに超☆良食味品種なミニトマト「ほれまる」栽培をスタート。
自分、メロン栽培マニアばかなのでミニトマト栽培は初めての挑戦であり、種まき~収穫までの栽培プロセスはまさに暗中模索でした。
ですが、ミニトマト栽培先輩プロ農家さん3名と、このミニトマト「ほれまる」を育種開発した渡辺農事株式会社・北海道支局長の阿部さんから栽培指導を頂き、素直に実直に真面目にミニトマト栽培に取り組んでみたら、写真のように大豊作となりました!やった!
実は、ミニトマト「ほれまる」の種を春4月10日に撒いてからというもの、不安とドキドキ感ハンパなかったです。なんせ初挑戦。
それからはスクスクと育つミニトマトの姿を見て、ハウスに苗を植えてからはぐんぐん伸びていくミニトマト毎日見て喜び驚きました。
ご指導頂いた4名の方には、心から感謝しています。ありがとうございます!
そして当農園のミニトマト栽培担当スタッフ信朝さんも、毎日生育観察しわずかな変化も見逃さずに栽培管理に尽くし、私が求めていた『うまいトマト』を見事に育て上げてくれました。
収穫した「ほれまる」は、お取り寄せ通販で農家直送発送を続けていますが、園内にあるメロン直売所でも試食販売しています。
甘いメロンを試食し、メロンをご購入頂いた後にこのミニトマト「ほれまる」の試食をお勧めし、一個を手に取り口に頬張ったお客様は
「ん?!・・・これはミニトマトじゃない。おいしいトマトだ!」
直売所で「ほれまる」を試食したお客様が言った言葉に私も同感です。ミニトマトの概念、イメージを覆す旨さ・おいしさなのです。
「甘いメロンを食べた後に、こんなにミニトマトが甘くておいしく感じるなんて…。すごいね!」
確かに(笑)。
それだけこの「ほれまる」は、『うまみ、甘み、コク、果肉感、後味』のバランスが最幸次元なのです。
しかも、皮がとても薄い品種なのでトマトの皮が口の中に残るのが苦手な方でも大丈夫。トマトの皮が気にならずトマトのおいしさを満喫できます。
「もう一個食べていい?」
いいですよー。この「ほれまる」のもう一つの特徴は『何個でも食べられる』というところ。
甘すぎるわけでもなく、酸味が強いわけでもない。本当にバランスの良い食味、おいしいトマトだとお客様から絶賛いただいています。
ほんと、農業者冥利に尽きます。
メロン専門農家でしたが、思い切ってミニトマト「ほれまる」栽培に挑戦して良かった!と、うれしさいっぱいです。
おかげさまで、通販でのリピート注文が増えておりまして、メロン直売所にも「ミニトマトあるかい?」とトマト購入目的のお客様が毎日来園頂けるようになりました。
こんなに人をおいしい幸せで魅了するミニトマト「ほれまる」ですが、世の中完璧な品種は存在しないのが常。やっぱり欠点があります。

今のところ「ほれまる」の欠点は2つ。

・皮が薄すぎるため、一般的な市場流通~小売り販売には向かない。輸送性(振動や衝撃。日持ち)が悪すぎる。
→農家直送や直売所向きの良食味品種ということ。寺坂農園では通販で全国発送する場合は、箱の中にいれるミニトマトをウレタンシートて包み、さらにクール便でお届けすることで対応しています。
・ミニトマトなのに大きすぎる。
中玉トマト?フルーツトマトか?というぐらい大粒なミニトマト「ほれまる」。ミニトマトの規格では大きすぎるのです。
→混合サイズで袋詰め販売、通販は箱詰めお届けしています。なので大粒なサイズ~小粒サイズ(普通のミニトマトの大きさ)まで入っています。
写真3枚目を見てください。
中央から左が、一般的なミニトマト品種(ドレッシング原料用に育てています)。鈴なり感すごく粒も適正サイズで揃っています。
一方、中央から右側が「ほれまる」。
粒の大きさが一回り以上大きいのがわかります。大粒な「ほれまる」は、大人が1口でも食べるのが大変なくらいなサイズ。
えっと、お弁当箱にこのミニトマト「ほれまる」を入れると、存在感ハンパないです(笑)。大きいなぁ…。
食べるとき、2回に分けてかじり食べるしかないかな…。中~小粒サイズはお子様が喜んで幸せな顔をして食べ続けます。そう、私はその“幸せな顔”を見たくて農業しているのですよー。
今のところ欠点としては上記2つです。
最後に、寺坂農園におけるミニトマト「ほれまる」にて攻めている点を紹介します。お客様のおいしい幸せ実現へと“こだわっている”点です。
それは、ミニトマトを収穫するタイミング。
ここ攻めてます。
収穫作業時、トマトが真っ赤になっても収穫しません。
「トマトが赤黒くなる」
まで収穫禁止。我慢して攻める!もっと養分うまみを詰め込む!と、担当の信朝がこだわっています。
写真のように真っ赤になっても、さらに2日ほど成らせておいて「赤黒く」なってきたらプチッっとちぎり収穫しています。
これ、通常規格出荷~流通だと完全に『採り遅れ』の規格外ですね。
ですがそこは産直・直販農家の強み。
理想を目指し完熟ミニトマト収穫・お届けを実現できるのです。ただでさえおいしいミニトマト「ほれまる」をもっとおいしく!と収穫作業時には我慢ガマン、攻めて攻めて赤黒くなる完熟収穫を徹底しています。
あなたのおいしい幸せにつながると信じて。
あなたがもし「トマト好き」でしたら、ぜひこの寺坂農園が育てたミニトマト「ほれまる」を食べてみて欲しいです。
一個、口に入れ頬張ったとき「んっ?!」と言わせる自信があります。
北海道・中富良野町はお盆も過ぎて朝晩冷え込み寒暖差がつくので、あらゆる野菜がもっとおいしくなってくる季節です。
あなたからのご注文、お待ちしています(^^)/

http://furano-melon.jp/
では今日も一日、ロケット花火の目の前で暴発!におびえながらも野ウサギを追っかけながら、自分と自分の周囲の人がより一層豊かになるよう、自分の能力を発揮します!
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※これだけうまいミニトマトですから、加熱料理に使うと悶絶レベルに!
ミネストローネ、トマトカレー、ピザに…。
あぁ…うますぎる!加熱料理について書くともっと長くなるので、それは次回に。