【トラクターの世界史 藤原辰史 著】..

男性で農業をしている人。
トラクター作業が3.3倍おもしろくなる本!
【トラクターの世界史 藤原辰史 著】評価
~人類の歴史を変えた「鉄の馬」たち~

春耕作業が始まるまでに!
そう、今でしょっ!
北海道なら今月中に読んだ方がいい!
とってもおもしろかったー。

歴史が好きな人、ミリタリー系が好きな人。
農業男子でトラクター嫌いな人、
そんなひと、いないよねー。
男のマロン!ステータスシンボル!
それがトラクターなのさっ。

この本、知的好奇心満たされまくりで
すんごくおもしろかった。
興味深い深いトラクター歴史本なのです。

人類の歴史を根底から変えたトラクター。

それまでは馬や牛で鋤きを引いて
大地の表面を砕き、種をまき
栽培していた長い人類の歴史を
激変させたのがトラクター。

アメリカを中心とした資本主義社会と
ソ連を中心とした共産主義社会とで
どのようにトラクターが普及していったのか?

普及と言うよりは…
政治的に利用され、飢餓を回避し、
富農を駆逐し、農民をまとめ上げ、
戦争とセット広がったトラクターの役割。

地球上でのトラクターの広がり、
『鉄馬』『鉄牛』の広がりを
それを19世紀からの時間軸で解説している。

もうね、前書きからウケたよー。
寺坂農園は、評価しますよー
1pから引用です。

----ここから-----
耕すこと、それはいわば
地球の表面を引っかきまわすことである。

人間たちがひっかいて
ほじくりまわしているのは、
陸の上の一部に張り付いた
タマネギの薄皮である。

この薄皮のことを私達は
土壌と呼んでいる。
----ここまで------

いきなり引き込まれたわー(笑)
この薄皮との協調・共生を
トラクター乗り回してやっているのが
私達農民(特に男子が多い)なのだ。

トラクターの発生から耕運機との歴史的展開の違い、

現代のトラクターがロボットになっていく
まで、がっちり書き込まれている。

おもしろい歴史が満載で
ロシアにおける女性トラクター運転手集団とか。
ロシアのコルホーズは、なんか、
日本(うちらの地域の)機械利用組合と
そっくりだなー、とか。

ロシアのMTSは、日本で言うと農協?!
政治的な影響が大きいのかな?
とか、いろんなことを考えてしまいます。

また、トラクター導入による問題点を
歴史の中で語っています。

トラクターが大きくなればなるほど
その地域から農民は駆逐され
人口が減り、町が廃れていく…。
うーん、どこかの国も一緒だぞ。
人工減少時代、その解決策もトラクターなのだ。

日本でのトラクター開発・普及の話、
すごくおもしろかった。
岡山県から始まったんですねー。
しらなかった!!

ヤンマー、井関、久保田、三菱が
どのように日本の農業分野で
成長してきたか?
世界戦略へ進んでいるかがわかります。

最後に、裏面オビ~引用・紹介です
---ここから-----

権力を魅了し、農民が愛し、増悪した”鉄の馬”

19世紀まつにアメリカで発明されたトラクター。

直接土を耕す苦役から人類を解放し
作物の大量生産を実現。

近代文明のシンボルとして
アメリカは民間主導、
ソ連、ナチス・ドイツ、中国は
国家主導により世界中に普及する。

だが農民や宗教界の拒絶、
化学肥料の大量使用、土壌の圧縮、
多額のローンなど新たな問題・軋轢も生む。

20世紀以降、このマシーンが
農村・社会・国家に何をもたらしたのか、
日本での特異な発展にも触れて描く意欲作。

-----ここまで-----

『農民が愛し、増悪した』
すごい存在だね、トラクターって。
もう熱烈恋愛レベルだ。

あ、トラクターのローン。
僕も残ってるわ(^_^;)

もう、傑作農業書!!
無条件、☆5つ。

今では快適なキャビン付きトラクターで

農作業がガンガン出来ますが、
こうなるまでに、事故による死亡者が
歴史の中でたくさんいることも
戦争と強く絡んでいることも知りました。

農民男子は雪解け前に
この本を読むことによって
春の農作業が3.3倍おもしろくなる(ハズ)。

トラクターの世界歴史に
思いを馳せながら春作業に勤しみましょう♪
そうしよう、そうしよう。
メロンの仕事、おもしろくなるね!評価あげるよっ

超☆オススメ農業書でしたー。

追伸:129pに、
「どうしてジョンディアが緑色なのか?」
答えが書かれています!(笑)

寺坂祐一

北海道・富良野からおいしいメロン・野菜を全国にお届けし、お客様に「おいしいっ」と喜んでほしい』を理念と据え、産地直送に取り組む農業を続けています。

 

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