【耐え続けるしかない、批判の嵐】

成長カーブを急上昇している時。
8年間ぐらいだろうか…
周囲から多くの批判にさらされた

産地直送の農業、
ダイレクト・マーケティングの魅力に
取り付かれ、仕事に没頭していた頃だ

孤独感に苦しみと同時に
批判にさらされるのは、辛かった。
ほんとに、ヤバかった。

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“うわさ”というのは、本当に怖い
集団心理、というのだろうか。
相乗効果でそのエネルギーは膨らむ。

あらゆる方面から
私への、寺坂農園への批判話が
聞こえるようになってきた。
年々、それはエスカレートしていった

お世話になっていた先輩からも
親しかった友人からも…
会ったことのない農業者からも

「あの人がこんなこと言っていたよ」
“し・ん・せ・つ”な人が、
わざわざ私に、ささやく。

あの人が、こんなこと言ってたよ
と。

「あいつは
自分のことしか考えていない」

「あいつは
地域のことまったく考えていない」

「トラクターの購入で
こんな失敗したらしいぞ」

「メロンもたいした
おいしくないらしいよ」

「あんな事やっていたら
ダメだな、あいつは」
(あんなこと、って、いったい何?)

あちこちから聞こえてきた。
パートナーである妻と、スタッフ。
数少ない、理解ある友人だけが
応援してくれ、心の支えだった。

自立型経営を目指すほど
今までの繋がりが薄れていく。

売上げが伸びていくのと
比例するかのように
私への批判が増えた。

うわさや、人づたえに聞くのも辛いが
直接言われることも。

飲み会などで酔いが回ると・・・

「おまえなんて地域に必要ない!」
「この地域からいなくなれや!」

面と向かって、怒鳴らた。

苦しくて、辛かった。
そして、悔しかった。

言われたことも。
言い返せなかったことも。

結果も実力もまだまだ。
成長中で、自分も不安のまっただ中。
なにも言い返せなかった・・・・

【農業+ダイレクト・マーケティング
この手法、ビジネスモデルは、
地域活性化にかならずつながる。】

そう信じて、たった一人で続けていた
しかし、なぜか、言い返せなかった。
不安と怖れの中で、自信もなかった。

眠れない夜がつづいた…

おかしい…
何も悪いことはしていない。
むしろ褒められることをしているはず
誰にも迷惑かけていないのに…

良くなろう!よくなりたい!

頑張れば、頑張るほどおかしくなる。
これは辛かった。

それだけで終わらない。

さらには、
父との関係もおかしくなる。

いろんなうわさ話、批判の声が
父にも聞こえてきたのだろう。
不安と怖れを感じるのは父も同じ。

父も私に批判的になってきた。
批判的…なんて優しい言葉ではない
まさに、“敵”になっていった。

父とは喧嘩ばかりになってしまった。
食事も一緒にしなくなった。
顔を合わすのもイヤになってしまった

あぁ、こうやって書いているだけで
当時をリアルに思い出してしまい
辛い感情がよみがえる。

どうすればいいのか、
まったくわからなかった。
どうすればいいのか・・・

早く結果を出すしか、ないのか?

そんな批判にさらされていた時期、
あたらしい出会い、救いの手が。
その“ご縁”を私は逃さなかった。

ある人との出会いが救いとなった。
今振り返ると、奇跡的な出会いだった

精神的ギリギリの所で、
自分を保ち、今の道を進めたのは
彼と出会い、そこから広がった人との
繋がりがあったから。

その人とは・・・